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Journalジャーナル

終活におけるジュエリーの生前整理

Issue | 2019.07.10

近年、耳にすることも多くなった「終活」という言葉。皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか。終活は決してマイナスのことではなく、①自分の意思を家族に伝え、老後の生活を前向きに生きる②豊かな老後生活を送る③遺産相続トラブルを回避するという3つの利点があります。終活という言葉は、「終」という文字を使用していますが、「死ぬ」ではなく「生きる」に焦点を当てた活動。そこで、資産としても扱われるジュエリーの生前整理について、ご紹介します。 Photo: Ikuo Kubota (OWL) / Text: Tomoko Katoh

日本全体で眠っているジュエリーは約8億個、約60兆円にものぼります

金やプラチナ、宝石など素材そのものが価値を持っているジュエリーは、永久に価値がゼロになることはありません。そのため、世界的には金融資産、不動産に次ぐ「第三の資産」とも呼ばれています。実際、母から受け継いだものや、大切な人にもらったジュエリーなど、手元に複数のジュエリーをお持ちの方も多いのではないでしょうか。日本では毎年約1兆円のジュエリーが国内で購入され、年に4個以上購入する女性は1,028万人にものぼると言われています。一方で各家庭に平均40〜50個、購入額で約400万円、日本全体では8億個、60兆円のジュエリーが眠っているという調査結果も。

このようにご家庭で眠っているジュエリーは意外と多く、いざ終活の準備を始めるとジュエリーがたくさん出てきたというケースも少なくありません。それでは「資産」としての扱われるジュエリーはどのようにすればよいのでしょうか。

売却するのか受け継ぐのか……選択肢を考えましょう

ジュエリーには①素材価値、②デザイン価値、③オーナー価値、④利用価値という4つの価値が存在します。ジュエリーの素材価値は普遍的であるものの、その他の価値は時間とともに下がってしまうのも事実。そのため終活を機に、思い切って売却してしまうのか、リフォームして受け継ぐのかを改めて考えてみるのも良いでしょう。ジュエリーの売却は、一般の買取専門店だと日々変動する原料(金やプラチナなど)の1gあたりのレートと重さを掛け合わせた金額で買取を行います。しかし宝石は買い取らず、返却するという店舗がほとんど。このため、購入時との価格に大きく差が出てしまい、ガッカリする人も多いのです。このような事態を避けるため、ジュエリーの売却は総合買取店ではなくジュエリーを専門としている信頼できる店舗へ相談するのがお勧めです。

リフォームでジュエリーにあらたな命を吹き込むことも

資産整理の際、特別な想いのあるジュエリーはなかなか売却しにくいもの。そういった場合は、ジュエリーリフォームであらたな命を吹き込んでみてはいかがでしょうか。リフォームはゼロから製作するオーダーメイドと異なり、ジュエリーの素材を生かしながらデザイン価値・利用価値といった資産価値を上げるもの。今の時代に合わせたデザインにすることでご自身でもう一度着用したり、ご家族に譲り渡すことができるでしょう。

世界の王室とジュエリーの深い関係

世界の王室にはそれぞれが所有するジュエリーなどを管理・修理する王室財産担当のジュエラーがいます。中でもイギリス王室は、権威の象徴として歴史的背景とともに多くの宝石を所有。イギリス王室の宝石コレクションは、世界中のファンの注目を集めており、王妃が身につけるジュエリーには問い合わせが殺到することも珍しくありません。ヘンリー王子がメーガン・マルク妃に贈った指輪は、もともとはダイアナ元妃がつけていたもの。「結婚の旅路を、母が僕たちと一緒にいてくれるように」という願いを込めてヘンリー王子自らが指輪をデザインしたのは有名な話です。上品で愛のこもったデザインは、イエローダイヤモンドを中心に、ダイアナ妃から受け継いだダイヤモンドをサイドにあしらっています。また日本でも皇太子殿下と雅子さまの婚約が正式に決まった1993年、夕食会で、美智子さまが雅子妃に7カラットのルビーの指輪を贈りました。これは歴代皇后から受け継がれたもの。雅子さまはその日、ルビーの指輪を左手薬指につけて帰ったと言われています。

このようにジュエリーを受け継ぐ文化は、世界的には王室はもちろん、一般の人々にも広く知れ渡っています。日本でも、ジュエリーリフォームや売却は、時代の変化とともに少しずつ身近になってきました。今後の生活を豊かにするため「終活」を機に、自身のジュエリー価値を見直し、どのように生前整理をしていくか検討してみてはいかがでしょうか。

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