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Journalジャーナル

鑑定士 鈴木博樹
ジュエリー業界にあらゆるカタチで貢献したい

People | 2019.07.10

日本宝飾クラフト学院講師、GIA G.G.米国宝石学会宝石学修士、GEM-A FGA 英国宝石学協会特別会員という肩書きを持ち、アイデクトで鑑定・鑑別をつとめる専門家として働いている鈴木博樹先生。石の評価だけでなく、ジュエリーの歴史やデザイン、製造工程にいたるまでトータルに精通する鑑定士の魅力に迫ります。 Photo: Ikuo Kubota (OWL) / Text: Tomoko Katoh

鑑定・鑑別の原点は、ジュエリーの接客経験にアリ

宝石に興味をもった最初のきっかけは、幼少期に見た「魔法使いサリー」というアニメだそう。真珠を養殖している現場で赤潮が発生。サリーちゃんの魔法で赤潮を撃退させるも真珠は全滅……と思いきや、残ったただ一つの真珠貝から七色に輝く真珠が現われるといった内容。いつかこの七色の真珠を手に入れたいと思ったそうです。大学ではマーケティングを専攻していたので、一旦は上場企業に就職するものの、真珠への憧れが忘れられずに、ジュエリー業界に転職。未経験ながら、高級セレクトショップの真珠担当へと転身することに。「入社当時、自分以外の社員が全員鑑別の資格を持っていたことに驚きました。そのため、自分も資格を取得することが当たり前の環境になっていたのです」と当時の様子を振り返ります。ジュエリーの接客をする傍ら鑑別の資格を取得する過程の中で、「多くの人がダイヤモンドのクラリティーやカラーグレーディング技術の習得に時間がかかる中で、私はすぐにわかりました」とコメント。これらの経験から、自分は鑑定・鑑別に向いていると本能的に感じていたそうです。

高級セレクトショップに2年ほど勤務した後、独立して宝石のバイイングから販売までを行なっていた鈴木先生。当時のお客さまから「石そのものだけでなく、買い付けた石に枠を付けてジュエリーとして販売して欲しい」という要望を受けており、デザインや製造まで幅広く知見を得ようと日本宝飾クラフト学院で学び始めました。「日本宝飾クラフト学院で勉強をする一方、すでに鑑別の資格を所持していたため、同時に鑑別の講師をして欲しいというリクエストを受け講師としてのキャリアもスタートしました」。このような経緯で、鈴木先生は宝石のバイイング・ジュエリーのデザイン・製造までをトータルで提案できる希少な鑑定士になったのです。

鑑定・鑑別への強いこだわりが生んだ講師と現場の二足のわらじ

鈴木先生は独立を経て多くのことを学んだ後、講師としてジュエリーの現場に戻ってきました。それは「自分の経験を、これからの未来を担う学生に伝えたい。買い取りの際、『こんな面白い宝石を買えたよ、貴重な宝石と出会ったよ』を自分の言葉で伝えたい」という熱い思いによるもの。現在は、週に2日はアイデクトで鑑定士、3日は日本宝飾クラフト学院で講師として勤務しています。

ではなぜ、週に5日講師として勤務しないのか。鈴木先生が現場にこだわり、講師と現場を両立するには理由があります。それは「宝石を査定し、評価する」という鑑定士の仕事に惹かれているから。現場では「宝石」を査定しますが、講師という立場ではそれができません。査定そして価格を決めるという行為は、完全なマニュアルやルールがあるわけではなく、宝石の種類・産地・処理や歴史的価値、デザインや製造技術など総合的に判断してはじめてできるもの。鈴木先生は、「査定レベル=それぞれの人が身に付けた技量」という世界観に、魅力を感じているのです。講師として自身の経験を伝えたいという想いと、鑑定士として査定を追求したいという想いが重なり、「講師と現場の二足のわらじ」というスタイルを確立しました。

多くの卒業生を輩出し、講師としての厚い信頼を得ている鈴木先生。鑑定・鑑別の仕事の楽しみは「綺麗なものが好き。自分の好きなインクルージョンがあるときは、とてもワクワクしています。特徴的な美しいインクルージョンの組み合わせには好奇心がそそられます」と目を輝かせながら答えてくれました。また鑑定士ならではの視点として、印象的だったのは「お客さまがご持参くださる宝石の中には、歴史的価値があり普通では残っていないものもある」というエピソード。日本では「金」は戦中の間、国に供出しなければならなかったり、ジュエリーの製造は禁止されていました。いざ拝見するとその時代の「金」以外を用いたジュエリーをお持ちのお客さまがいらっしゃるそう。もはやそれは「歴史的な重みがあるので、受け継いでいかなければならない非常に貴重な物なんです」と真剣な眼差しで語ってくれました。このように歴史的背景を読み解き、総合的に宝石の価値を測れるのは鈴木先生ならでは。鈴木先生とお話すると「1グラムいくら」という範囲を超えて、宝石のストーリーを知ることができるかもしれません。

また鑑定士という仕事について「これまでの宝石に関する活動で、金銭的な資産価値の評価だけではない、価値の引き出しの数を広げてきました。今は、それを伝えることがとても楽しい!宝石は石そのものの価値だけでなく、デザイン・つくり・歴史・希少性を総合的に判断します。お客さまには、実際に身につけて宝石の価値を実感して欲しい。資産としてしまいこむのではなく、ぜひファッションとして自由に自分らしく楽しんで欲しいです」と楽しそうに話してくれました。

今後、鑑定士としてチャレンジしていきたいこととは?

近年ジュエリー業界でもテクノロジー進化が目覚ましく、「ダイヤモンドグレーディングをAI(人工知能)ができるようになりました。次は色石の鑑別をAIで行なっていきたく、自身もそのデータベースづくりに参加したい」と熱い思いを語ってくれました。鈴木先生は、自身の知識をAIに提供しAI鑑別を実現できればと考えているそう。「将来的には、スマホで写真を撮ったら、誰でもその場で鑑別ができるようになるのが夢ですね。宝石の屈折率をスマホで測れるようになったら実現するかもしれません」と夢はどんどん広がります。

そんな鈴木先生かはアイデクトに足を運んでくださるお客さまに何を期待しているのでしょうか。「お客さまには、僕を楽しませて欲しいです。こんな石があったんだ。すごいね!と僕を驚かせて欲しい」というメッセージも。「お客さまって、こんなにジュエリーを楽しんでいるのか。と感じることができたら、鑑定士として非常にワクワクします」と目を輝かせて話してくれました。

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