ほとばしる炎のように、強く印象的な輝きを放つルビー

DATE : 2019.2.25
TEXT : Tomoko Kato

官能や情熱という言葉がよく似合う、ルビーの燃えるような赤。その美しさは、人々に畏敬の念さえ与えてきました。魔除けや長寿の護符として、時には秘薬としても珍重されたルビーの魅力に迫ります。

強烈な「赤」の印象を残し、「選ばれし石」と呼ばれるルビー

ルビーは深みをたたえながらも、鮮赤色の貴石として強い存在感を放っています。この輝きを放つ鉱物は、存在しているだけで「選ばれし石」と呼んでも過言ではないほど。鉱物学的には、酸化アルミニウムの結晶であるコランダムに属しています。コランダムは、硬度9というダイヤモンドに次ぐ硬さを誇る鉱物。貴石として存在するためには、硬さは重要な条件の一つになるのです。

一言でコランダムと言っても、すべての石が情熱的な赤色を示すわけではありません。混入する微成分の影響を受け、ブルーからピンクまでさまざまな色に変化します。赤以外のコランダムはサファイアと総称されたのに対して、赤を発するコランダムだけは人々に強烈な印象を残しました。そこで、赤いコランダムをラテン語で「赤色」を示す”Ruber”と名付け、ルビーという名称になったと言われています。

同じコランダムなのに、なぜルビーだけが赤色を発するの?

さまざまな色の要素を持つコランダム。それではなぜ、ルビーだけが赤色を発するのでしょうか。その秘密はコランダムの中に、酸化クロムという金属原子が含まれているから。この酸化クロムがほんの1.89%程度含まれているため、ルビー特有の「赤」を生み出すことが出来るのです。まるで神様からのプレゼントのような鮮赤色は、自然界の奇跡の調和から生まれた色だと言えるでしょう。

さらに同じルビーの「赤」でも、酸化クロムの含有量の微妙な違いで変化します。中でも、鮮やかで吸い込まれそうな鮮赤色は最高級のルビーとされ、ピジョン・ブラッド(鳩の血)とも呼ばれています。

理想は「鳩の血」。色を基準にルビーの財産的価値を探ります

ルビーを評価する際のポイントは、①色、②内包物(インクルージョン)、③輝き、の3つ。中でも「色」は特に重要視されています。では、「色」はどのような評価基準になっているのでしょうか。基本的には、色は濃くなればなるほど評価が上がります。しかし、最高の色とされるビジョン・ブラッドをピークに、それ以上濃く(黒っぽくなる)と評価は下がる傾向に。そのため、単純に濃ければいいというわけではなく、あくまで「ピジョン・ブラッド」を基準として、どれだけ理想の色に近いかという点で点数をつけていきます。では、同じ点数だけれども、色が淡いルビーと濃いルビーがある場合はどちらを選択すれれば良いのでしょうか。これは個人の好みで選んでいただいて問題ありません。好みのファッションやメイクに合わせて選んでみるのも良いでしょう。

内包物については、石の内部にある傷と捉えている人も多いのですが、これは間違い。内包物は、宝石の内にあり、主な結晶成分とは異なる形態や、個体、液体、気体、あるいはそれらが混合した物質を指しています。前述した酸化クロムも内包物の一種。つまり天然のルビーは内包物があって当たり前なのです。そのため、輝きを損なっていない限り、必要以上に神経質になることはありません。

映画「グレース・オブ・モナコ」にも登場するルビーのティアラ

人気絶頂でハリウッドを去り、モナコ公妃となったグレース・ケリー。「グレース・オブ・モナコ」は、公国の存亡の危機に決死の覚悟で手を添えた、知られざる歴史を描き話題となった映画です。この映画の中で、婚約指輪としてケリーの指に輝いたのは、10.47カラットのカルティエのエメラルドカットのダイヤモンドリング。この映画は、カルティエのジュエリーが数多く使用されていることでも知られています。結婚に際し、グレース・ケリーにはダイヤモンドとルビーのティアラや3連のダイヤモンドネックレスを始め、数多くのカルティエジュエリーが贈られました。

7月の誕生石、そして15回目、40回目の贈り物としても有名なルビー

ルビーは血の色に似ているため、古代の人々は止血効果があると信じていました。また炎症性の病気を治し、怒りを鎮めるということも。記念日の贈り物や7月の誕生石としても有名なルビーは、映画「オズの魔法使い」の50周年記念の際に一気に注目を集めました。当時、ハリー・ウィンストン(HARRY WINSTON)が推定合計約1,350カラット、4,600個のルビーを用いて一足の赤い靴を作成し、世界を驚かせたのです。1989年に作成されたときには、300万ドルの値がつくほど。50カラットのダイヤモンドが、ルビーにアクセントを添える伝説の一品となっています。

このように、いつの時代も人々の心を奪い、魅力を放ってきたルビー。官能的、そして情熱的な石をファッションとして楽しむのはもちろん、まだお手持ちでない方は資産の一つとして手に入れてみてはいかがでしょうか。

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