ジュエリーは幸せの記憶の中にある

DATE : 2019.2.26
TEXT : Tomoko Kato

もともとはインテリアの勉強をしていた澁澤博子さん。現在はジュエリーデザイナーとして活躍しています。ママとしても奮闘中の彼女がジュエリー業界で働くことになったきっかけや、ジュエリーに対するこだわりについて、うかがいました。

幸せそうな笑顔がジュエリー人生への扉を開いた

インテリアを学んでいた学生時代「毎年4月にイタリア・ミラノで開催される『ミラノサローネ国際家具見本市』に出展する機会がありました。インテリアのデザイナーになるつもりでアルバイトもしていました」と澁澤さん。ミラノといえば、インテリアだけでなくジュエリーもさかんな街。

展示会期間中に「ジュエリーショップで、とても幸せそうにジュエリーを選ぶカップルに出会いました。その時『ジュエリーは幸せの記憶の中にいる』ということに気付き、ジュエリーにたずさわることを決めました」と当時の様子を振り返ります。

インテリアの展示会は会期スタート時、出展ブースをとてもきれいに作りあげます。しかし会期が終わるとすべてを壊して元通りに。“作って壊す”という繰り返しに、少しずつ疑問を感じるようになったそうです。

展示会ブースを壊すのを見て「グラフィックはゴミになる。私はこの世に何を残せるのだろうか」と思ったそう。そして「人の幸せの中に残るものを作りたいと思いジュエリーを志しました」と話してくれました。展示会で訪れたミラノが、澁澤さんのジュエリー人生の扉を開いたのです。

ジュエリーはインスピレーションと出会いが大切

毎日のファッションに、ジュエリーを上手に取り入れている澁澤さん。日頃からジュエリーに触れる機会が多いので「ジュエリーを選ぶときは、インスピレーションが大切。いつも直感で選んでいます。それこそが出会いだと思っています」と笑顔でこたえてくれました。

そんな澁澤さんですが、リングは大切な人にいただいたものや、特に思い入れのあるものを身につけおり「ジュエリーの中で、リングは唯一自分で見ることのできるもの。見るたびに背中を押してくれる存在です。おばあちゃんになった時、両手いっぱいのリングをはめていたい」と目を輝かせます。

澁澤さんは、気分やシーンに合わせてジュエリーのスタイリングを楽しんでいるのが印象的。ワーキングママでもある彼女は、ジュエリーをTPOに合わせてつけ変えています。「保護者会や、会社での会議の時は派手になりすぎないように気をつけています」とマイルールを教えてくれました。

「娘がいるのですが、娘も私のジュエリーをつけたがったり、さわりたがったりする」でも、そこでさわることを禁止するのではなく、きれいなものは躊躇せずにふれさせてあげているそう。こういった行動を通して「センスを磨いてもらいたい」と話してくれました。

自身はブルーのジュエリーボックスを使用しているそうですが、お子さまにも小さなジュエリーボックスをあげて一緒に楽しむことも。ジュエリーを親子で楽しむ、幸せな家族の時間を教えてくれました。

ジュエリー×ファッションのこだわり

澁澤さんにとってジュエリーをつけない日はない、お化粧と同じレベルのもの。つけていない日の方が落ち着かない気分になるそうです。

コーディネイトのポイントとして「リングは同じものをつけることが多いですが、ピアスは毎日違うものをつけています。身につけるジュエリーによって、似合う服を選びます。ジュエリーはつけるだけでオーラを変えてくれる気がします」。

日々のファッションは、ジュエリーを主体に選んでいるという澁澤さん。「耳元、首元、手元のボリュームは常に意識しています。特に手は、顔の近くに添えることが多い部分。リングなど手につけるジュエリーは、ピアスやイヤリングと色を合わせるようにしています」とコメント。

ネイルに関しても「ジュエリーを楽しみたいので、ネイルは控えめにしています」と、あくまでジュエリーを引き立たせるこだわりの姿勢を垣間見ることができました。

さらにマイルールとして、全体のバランスを大切にしているという澁澤さん。「常にボリュームを意識してつけています。大きなピアスの時はネックレスをはずすなど、全体のバランスを見て、ジュエリーの『見せ場』を作るようにしています」と話してくれました。ジュエリーが引き立つきれいな仕草は「素敵な人の真似をするのが一番」だそう。日常のひとこまに、コーディネイトのヒントがたくさん溢れているようです。

ジュエリーを買い集める理由とは

プライベートで多くのジュエリーを所有している澁澤さん。そんな彼女に、ジュエリーを買い集める理由をうかがったところ「美しいから惹かれます」と一言。中でも「レインボームーンストーン」と「月のモチーフ」のものは大好きと話してくれました。いつか娘にに「『レインボームーンストーン』を使ったリングをプレゼントしてあげたい。月が何かを照らし出すように、優しく導ける人になってほしい」とコメント。

「母からもらったパヴェのリング。まだつけこなせないけれど、年齢を重ねてきちんとつけこなせる女性になりたい」と夢を語ってくれました。ジュエリーを上手にコーディネイトに取り入れている澁澤さんですが、やりたいことはまだまだたくさんあるようです。