セレモニーシーンで押さえておきたいジュエリー

DATE : 2019.5.15
TEXT : Tomoko Kato

春は出会いと別れの季節。清楚に、そして知的に装いたいのがセレモニースタイルです。特別なシーンを盛り上げる華やかで気品のあるジュエリーでワンランク上の装いに。卒業式や入学式、面接や付き添いなどを始め、自分らしさをより一層輝かせたい大切な日に活躍する、押さえておきたいジュエリーをお伝えします。

さりげない輝きが魅力の王道パール

セレモニースタイルと聞くと、パールを連想する人も多いはず。パールは落ち着きのある輝きを放ち、添えるだけで服を引き立て一気に上品な印象に仕上げます。日本を始め、世界中でパール人気を不動のものにしたのが、映画『ティファニーで朝食を』でオードリー・ヘップバーンが見せたエレガントなスタイリング。リトルブラックドレスに、ゴージェスなパールネックレスを添えたドレスアップ術は今でも高い人気を得ています。「セレモニースタイルで迷ったら、まずはパールを」と言っても過言ではないほど、知的な装いにぴったいなアイテム。ファーストパールで狙いたいのは、ベーシックな一連パールです。シンプルシックなタイプはデイリーから冠婚葬祭まで大活躍。どんなオケージョンにもコーディネイトできるので1つは持っておきたいアイテムです。

またドレスを纏う際の、パールの重ね付けもこなれ感が出て好印象。長さの異なるパールを上手に組み合わせてコーディネイトすればグッとお洒落感がアップします。ダイアナ妃をはじめロイヤルファミリーやジェーン・バーキン、ジャッキー・オナシスなどのセレブに愛された老舗「ジェム パレス」も使い勝手が良いのでお勧め。インド・ジェイプールに本店を構える伝統的なクラフツマンシップで作られるジュエリーはモダンなデザインが魅力です。プチパールとゴールドを繊細に連ねたものなど、自分らしさを表現できるパールが見つかるかもしれません。

リトルブラックドレスにパールネックレスを身に着けたオードリー・ヘプバーン

パールの老舗「ミキモト」の約80cmの一連タイプのネックレスも使い勝手が良いのでお勧め。ブランドの頭文字「M」のチャームがアクセントとなっているもの。一連でも二連でも自由にアレンジできるのでコーディネイトの幅が広がります。そしてパールネックレスの永遠の憧れスタイルと言えば、ココ・シャネル。ロングネックレスを何重にもアレンジしたり、大きさの違うパールを重ねたり、シックでありながら遊び心溢れるジュエリー使いは、世界中の女性のハートを射止めています。

また、ここ数年人気を得ているコットンを圧縮させてパールに見立てるコットンパールジュエリーも注目。人気の「プティローブノアー」は、本物のパールさながらの温かみのある光沢を放ちます。長時間つけていても、全く重みを感じさせないのもコットンパールならでは。特別感のある装いにも、Tシャツなどカジュアルなスタイルにも気軽に合わせられるのが魅力です。

パールで忘れてはならないポイントは、和装にも合うということ。和装の際にジュエリーに悩む方も少なくありませんが、パールのイヤリングやヘッドアクセは和装にピッタリ。深みのある色や大きな柄が印象的なものでも、着物そのものの良さを邪魔することなくさりげなく輝きをプラス。どんなカラーにも相性が良いので、迷ったらぜひパールを合わせてみてください。

華やかに仕上げたい卒入学式や会食シーンはもちろん、懇親会や結婚式などのセレモニーシーン、通勤やデイリーのコーディネイトにもパールをプラス。ピアスやブローチと合わせれば、より一層女性らしさを引き出します。

ブランドの頭文字「M」のチャームがアクセントのアコヤパールネックレス

存在感を放つダイヤモンドをプラス

ダイヤモンドは、セレモニージュエリーとして人気のアイテムの1つ。卒入学式などの学校行事でもダイヤモンドを身につける人が増えてきています。「昼は光るジュエリーは控えた方がいい」という言葉もあり、ダイヤモンドは夜のフォーマルシーンで選ばれることも多かったのですが、学校行事は冠婚葬祭ほど堅苦しく考える必要はありません。最近ではパールよりダイヤモンドを好む人が目立つようになってきたのも事実です。全体のコーデイネイトを見たときに上品さを保てるくらいの控えめなデザイン・大きさのものを選べば大丈夫。なお、結婚指輪については少し大きめのものをつけていても構いませんので自分らしくコーディネイトしてみましょう。

身につけるだけで人の気分を高揚させ、ドレスアップの完成度を左右するジュエリー。ドレスとの相性はもちろん、メイクとのバランスも大切になります、ジュエリー次第で全体の印象も変わるので、メイクとともにジュエリーを楽しんでみてください。シンプルなドレスには、より一層女性らしさを引き出してくれるダイヤモンドを。存在感のある輝きは、大人の女性を演出します。

昨年の第90回アカデミー授賞式では、ヘレン・ミレンが「リーム アクラ」のブルーのドレスに合わせたジュエリーが印象的でした。身につけていたのは、サファイアとダイヤモンドの組み合わせが美しい「ハリーウィンストン」。圧倒的な存在感を放っていたネックレスは、合計115 カラットを超える宝石が使われていて会場の熱い視線を集めました。またシンガーのアンドラ・デイは「ザック ポーセン」のドレスに「ローレン シュワルツ」のダイヤモンドを添えて登場。ジュエリーにあしらわれたピンクダイヤモンドがドレスの色味にマッチして、バランスの良く仕上りに。ジェーン・フォンダは「バルマン」の白いドレスに「ショパール」のジュエリーを。ダイヤモンドのリングと約2.3カラットのダイヤモンドリングを合わせた大人のコーデイネートは人々の注目を集めていました。

また世界中で開催されるランウェイのメイクトレンドをみてみると、2019年の春夏はチークを控えめにする傾向に。肌は限りなくヌードに仕上げ、チークをスキップすることで甘くなりすぎないメイクがトレンドです。目尻に仕込んだアイライナーで目元を引き締め、唇にリップバームをのせて立体感を出すなどひとつひとつのパーツを丁寧に。洗練されたナチュラル肌やノーメイクアップ風に印象づけるメイクが流行るので、ジュエリーでそっと輝きを添えると全体のバランスが整います。メイクカラーは、ゴールドなど肌馴染みのいいカラーが多いのでジュエリーを邪魔することはありません。ここ数年続いていた濃い色リップ旋風も少し落ち着きを見せ、ヌーディな方向へと変わっていきます。グロスを重ねる艶っぽいリップではなく、コンシーラーで丁寧に色を消し、肌に合うセミマットなベージュカラーをのせ、素の唇を装うなど色の主張は控えめになってくるので、ジュエリーを上手に合わせて大人の輝きを添えてみてはいかがでしょうか。

ジェーン・フォンダ(左)とヘレン・ミレン(右)

スティーヴィー・ワンダーが発掘したシンガーのアンドラ・デイ